
本記事では、リバースエフェクトプラグインのRob Papenの「RP-REVERSE」とInitial Audioの「Reverse」の使用レビューを行います!
本記事の内容
・Rob Papenの「RP-REVERSE」の概要と基本的な使い方
・Initial Audioの「Reverse」の概要と基本的な使い方
・おすすめはRob Papenの「RP-REVERSE」
突然ですが皆様は「リバースサウンド」をよく使用されますか?
具体的にどうなものかというと、その言葉のとおり、音を逆再生(リバース)する機能のことです。
ピアノやギターを逆再生したサウンドを曲中に入れることで、幻想的なイメージを与えることが可能です。
僕はこのリバースサウンドが好きで、曲の様々な箇所で使用したいといつも思うのですが、他のエフェクト(EQやコンプ)に比べ圧倒的に種類が少ない印象です。
また、ホストアプリケーションに付属しているものがとても自由度が低く満足いく性能ではありません。
この記事では、そんな数少ないリバースエフェクトから2つのエフェクトを紹介します。
1つがRob Papenの「RP-REVERSE」、2つ目がInitial Audioの「Reverse」です。
細かい機能を見ていく前に総評として、Rob Papenの「RP-REVERSE」は自由度が高く様々な設定ができる分操作が少し煩雑です。
Initial Audioの「Reverse」は自由度が低くできることが少ない分操作はとてもシンプルです。あと常にセール中で価格が安いです。
僕個人としては「RP-REVERSE」がおすすめです。
それでは、2つのエフェクトの機能を見ていきたいと思います。
Initial Audio Reverse
Initial AudioのReverseは安価でシンプルなリバースエフェクトプラグインです。
特徴については以下のようになっています。
Initial Audio Reverseの特徴
・シンプルな機能のためリバースの調整などができない
・再生中しかエフェクトがかからない
・コスパ〇
機能がシンプルな分できることも少なく、多様な音作りには適していません。
あと、再生中しかエフェクトをかけることができないため、音を聞きながら調整するのに不向きです。
価格と動作環境
機能面でシンプルな分、低コストです。
定価は5,388円ですが、セール中だと1,077円で購入ができます。
セール期間ですが、当初は2020年3月までとなっていましたが、2020年5月現在も絶賛開催中なので基本的にいつでもこの価格なのではないかと思います(逆にセール価格でなければ性能とコストが釣り合わない。。。)。
動作環境に関しては、Windowsであれば32 Bit & 64 Bit VST、MacであればAudio Unit & VSTとなっています。
ファイルサイズは80MBとコンパクトです。
使い方と音
先にも紹介したように機能はとてもシンプルで、操作できるのは上記の図の4か所だけです。
一番上の1/8や1/2はリバース発生のタイミングです。
左側に行くほど発生が早く右側に行くほど発生が遅くなります。
中央をクリックするとON/OFFの切り替えが可能です。
Dry/Wetはリバースのかかり具合、Mixと捉えて差し支えないと思います。
右下のFADEでリバースサウンドの発生を調整することができます。
実際の音を聞いていきたいと思います。
1/4bar・FADE 0%・Dry/Wet:50/50
1/4bar・FADE 100%・Dry/Wet:50/50
1/4bar・FADE 0%・Dry/Wet:100/0
1/4bar・FADE 100%・Dry/Wet:100/0
聴いていただくと分かるように、少し曲に変化を加える程度であれば十分に効果はあると思います。
しかし全体的にメインのメロディにかけるには少し物足りない印象を受けます。
あと、リバースサウンドが少しフィルターがかかったようなこもり気味のサウンドになっているのが少々残念です。
RP-REVERSE
僕のおすすめのPR-REVERSEの紹介していきたいと思います!
PR-REVERSEはInitial audio reverseと異なり、多機能で様々なリバースサウンドを作ることができます。
再生中以外もエフェクトをかけることももちろん可能です。
PR-REVERSEの特徴
・多機能で細かいリバースの調整が可能
・操作画面が少し煩雑
・演奏しながら調節が可能
価格と動作環境
価格は性能の分、先述のInitial audio reverseよりもお高めです。
それでも定価は5,500円(2020年5月時点、PLUGIN BOUTIQUEからの購入だと4,200円前後とお安めです)と、そこまで高値というわけではありません。
動作環境に関しては、Windowsの場合はWindows 7以上、VST / AAXプラグイン(32 / 64bit対応)、Macの場合はMac OS X 10.8 以上、AU(64bit) / VST / AAXプラグインと、通常の動作環境であえば問題ないと思います。
デモ版の配布も行っているの気になる方は以下からダウンロードしてお試しで使用してみてもいいと思います。
使い方と音
先にも紹介したように、PR-REVERSEは高機能なため、設定できる項目も多いです。
画面は大きく分類して上記画像のように6つに分割できます。
音作りに重要なのは④⑤⑥になります。
①は主にプリセット選択とインプットとリバースの音量のコントロールが可能です。
②、③はインプットとリバースの波形が表示されます。
④は「REVERSE TRIGER = リバースを発生させる方法」「REVERSE = リバースの頻度」「REVERSE ENV = リバースのかかり方」です。
この部分でREVERSEのかかり具合や頻度などの全体的な調整を行います。
Zoomは②③の拡大縮小です。
⑤はLFO、リバースサウンドを波打たせたりパンで左右に振ることができます。
⑥はフィルター、ここでリバースサウンドを加工・調整を行いましょう。
それでは実際の音のほうを聴いていきたいと思います。
以下はInitial audio reverseと同じピアノ音源にデフォルト設定のままのPR-REVERSEをかけたサウンドです。
特に何も調整していないにも関わらずInitial audio reverseに比べリバースサウンドの音質もよく、これでここから音に合わせた調整ができるので、断然PR-REVERSEのほうがおすすめです。
フィルター、LFOをゴリゴリにいじって原音とかけ離れたサウンドに仕上げたり、これ一つでかなり遊べるエフェクトになっています!
終わりに
リバースプラグインの「RP-Reverse」と「Initial Audio Reverse」の使用レビューはここまでとなります。
ここまでで紹介した通りRP-Reverseは高機能でシーンを選ばず使用できるリバースプラグインとなっており、Initial Audio Reverseは逆にリバースサウンドのお試しに適しているシンプルなプラグインです。
個人的には若干とっつきにくいものの、RP-Reverseを選択しておくことをおすすめします。
聴いてみたらよく分かりますが、リバースサウンドそのものの質もずっとRP-Reverseのほうが高いので、リバースサウンドを多用する予定ならInitial Audio Reverseだと物足りなくなると思います。
それでは、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。