
プラグインの数も増えてきて複数のトラックでインストゥルメントを使用していると、再生時や録音時に音が途切れたり、MIDIコントローラーに入力したノートが遅れて出力されることがあります。
これはほとんどの場合、出力・入力の「レイテンシー(音の遅れ)」の設定が作曲状況・PCスペックにあっていないため発生しています。
なので、気になるレベルまで音が遅れる、または、音飛びが発生する場合、レイテンシーを確認しましょう。
レイテンシーの確認を行うには、上部ツールバーのスタジオ>スタジオ設定>VSTオーディオシステムから、「入力のレイテンシー」と「出力のレイテンシー」を確認します。
上記の画像の場合、入力のレイテンシーが9.138ms、出力のレイテンシーが11.587msとなっているので、MIDIコントローラーの鍵盤を押してから約20ms(0.02秒)してから音がでる計算になります。
もちろんですが、レイテンシーの遅れが長いほど、鍵盤を押してから音が出るまでの時間が長くなります。
そしてその反面、レイテンシーの遅れが短いほど、PCへの負荷が高く音飛びの発生確率が高くなります。
この設定はオーディオデバイスのバッファサイズを変更することで修正することができます。
VSTオーディオシステムの下に使用しているデバイスの名称のメニューがあるのでそれをクリックします。
そうすると「コントロールパネル」をクリックします。
僕の場合はQUAD-CUPTUREというオーディオインターフェースを使用しているので以下の画面が開きます(使用しているデバイスによって設定画面は異なります)。
ドライバ>ドライバの設定を開きバッファサイズを変更します。
このバッファサイズに関しては、どのデバイスも同じく、バッファサイズを小さくするほどリアルタイム性が向上(音の遅れがなくなる)し、その分安定性が低下(音飛びの発生確率が上がる)しますので、設定と視聴を繰り返しながらご自身にあったバッファサイズを設定しましょう。
ついでなのでバッファサイズについて詳しく
DAWでいう「バッファ」とは、あらかじめ先回りしてデータの読み込みを行う仕組みです。
動画サイトで動画を見るとき、視聴している箇所より再生ゲージが進んでいる、あの現象を思い浮かべたらわかりやすいと思います。
バッファサイズを大きくするということはたくさんデータを読み込むため再生まで時間がかかります。
その分PCにかかる負荷が少なく安定して出力ができます。
その他の負荷軽減方法
以上、バッファサイズの変更方法を紹介しました。
CPUの負荷対策としては、今回紹介した方法以外に「インストゥルメンタルトラックをオーディオトラックに変換する」という方法もあります。
もしインストゥルメンタルトラックがたくさん存在する中で作曲作業をしているのであれば、実施することをおすすめします。
以下の記事で変換方法紹介しています。
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DAW音飛び・遅延対策② ~作成済みトラックをオーディオトラックに変更する~
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