
この記事では「DAWで学ぶリズム打ち込み入門」より、本物に近い打ち込みドラムの作り方を紹介します。
ちなみに本書では「Cubase」と「StudioOne」で読み込むことのできるプロジェクトデータをもとに分かりやすく解説してくれてます!
またCubaseかStudioOneを使用されている方はプロジェクトデータを編集することも出来るので是非おすすめです。
なお、2020年6月の段階ではKindle Unlimitedの対象タイトルなので、会員の方は電子書籍版を無料で楽しむことができます!
本記事では「DAWで学ぶリズム打ち込み入門」の中から本物に近い8ビートの作り方について紹介していきたいと思います!
本記事の内容
・本物に近いドラムの重要要素「ベロシティ」と「ヒューマナイズ」
・8ビートにぴったりのベロシティとは
・「人間らしさ」を作るリアルタイム録音 + 感度指定クオンタイズ
なお、この記事に出てくる用語に関しては以下の記事でまとめています。
もし意味の分からない用語があれば以下の記事を参照していただければと思います!
-
-
【随時更新】DAW用語を分かりやすく解説
続きを見る
それでは実際にその内容を見ていきたいと思います!
ちなみに本記事内のサンプル音源には大容量ドラム音源「BFD3」のプリセットを使用しています。
それでは、どうぞ!
自然な8ビートの作り方
8ビートに最適な「ベロシティ」とは
グルーブを作り出す要素の一つに「ベロシティ」があります。
ベロシティは音の強弱を表す数値で、数値が大きければそれだけ音も大きくなります。
この「ベロシティ」が一定だと曲の強弱がないため、グルーヴを感じにくく、人間らしさもあまり感じないサウンドになってしまいます。
そのため、打ち込みでのドラムサウンドを作るときは、曲に合わせてベロシティを調整することが本物に違いサウンドを作るためにできる工夫です。
以下、全てベロシティが同じドラムサウンドと、ベロシティを調整したドラムサウンドです。
調整しているのはハイハットだけですが、それでも「ノリ」が違うことが聞いていただければわかると思います。
①すべてベロシティが同じ8ビート
②自然な8ビート1
③自然な8ビート2
いかがでしょうか?
ベロシティの調整を行ったのはハイハットだけですが、それでも①に比べ②と③はリズムに動き・変化が生まれたと思います。
このようにグルーヴを作り出すためには、パターンだけではなくベロシティに変化を加えてあげることが大切です。
リアルタイム録音 + 感度指定クオンタイズで人間らしさを作り出す
すでに決まっているパートを作るときはすべて打ち込みで作成し後から調整する方法でもいいですが、作曲作業は色んなテイクを取って聞き比べたうえで進めることのほうが僕は多いように感じです。
その都度打ち込みでドラムを入力すのは中々大変で時間もかかるので、そんな時はリアルタイム入力がおすすめです。
リアルタイム入力だと大幅な時間の削減になりますし、なにより、自分の思い描くリズムを瞬時に自分の手で表現できることに越したことはありません。
ただ「ドラマーではないからリアルタイム入力はどうしてもテンポがずれてしまう!」という方は多いと思います(僕もその一人)。
そんな方はぜひ「感度指定クオンタイズ」機能を利用してみてください!
通常のクオンタイズを使用すると拍にぴったりあってしまうのでリアルタイム入力の長所を消してしまいますが、感度指定クオンタイズを使用するとクオンタイズの修正の移動距離を割合で指定できます。
なので、「拍ぴったりよりちょっとだけずらす」という「人間が実際にドラムを叩くときのずれ」を演出することも可能です。
僕は自慢ではありませんが、リアルタイム入力がかなり苦手な部類です。
そんな僕でも感度指定クオンタイズを利用すれば聴けるレベルまですぐ修正ができます。
・リアルタイム入力 + 感度指定クオンタイズ50%
感度指定クオンタイズの使用方法は以下の記事に記載しているので、是非利用してみてください!
-
-
Cubase10の便利な機能まとめ【随時更新】
続きを見る
終わりに
ここまで打ち込みによる自然な鳴りのドラムの作り方について紹介しましたがいかがだったでしょうか?
ただノートを入力するだけだとどうしても機械的な音になりがちですが、ベロシティとリズムをいい意味でムラを作るだけで、かなり「人間が叩いている音」を再現できるかと思います!
あと、ドラム音源によってもかなり変わってくる部分があります(ちなみに本記事で使用しているのはBFD3のプリセット音源)。
生ドラムを豊富に使いたい方はマイク本数が多く音色のカスタマイズが幅広くできるドラム音源がおすすめです。
自分だけのドラム音源が決まったら、ぜひこの記事の内容も参考にしていただけたらと思います。
それでは、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。