作業効率化 書評

図解で解説『アウトプット大全』要約 ~アウトプットの重要性編~

kamotani
アウトプット大全に収録されているアウトプット術を紹介します!

この記事では様々なジャンルのアウトプット術を収録した『アウトプット大全』について紹介します!

 

アウトプット大全は作家であり精神科医もある樺沢紫苑さんの、アウトプットについて紹介している書籍です。

 

本書は2020年2月現在、40万部を超えるベストセラーとなっていますが、その理由は著者の体験から解説する分かりやすさと脳科学の観点を交えた具体的な方法ではないかと思います。

 

また、本書ではアウトプットを「話す」「書く」「行動する」と3つに分類しており、それぞれのジャンルの強みを解説しながら、シーンに合わせた使い分けを教えてくれるのも良書の理由の1つです。

 

本記事では「話す」「書く」「行動する」の前準備として、正しいアウトプットとその方法と重要性について、図解を交えながら紹介していきたいと思います。

 



『アウトプット大全』の基本情報

著者は精神科医であり作家でもある樺沢紫苑さんです。

 

樺沢紫苑さんと言えば、『アウトプット大全』と『インプット大全』のヒットが記憶に新しいですが、上記2冊以外にも、2015年4月発売の『読んだら忘れない読書術』も発行部数15万部と、屈指のベストセラー作家さんです。

 

 

また、『日本一アウトプットしている精神科医』とも呼ばれ、SNS等などで様々なアウトプットを実践されています。

 

そんなアウトプットのプロである著者の、アウトプットの効果を最大限に高める方法が本書には収録されています。

『アウトプット大全』がおすすめなのはこんな人

こんな方におすすめ

  • インプットした情報をうまく活かせていないと感じる
  • 読んだ本の内容や聞いたことを覚えるのが苦手
  • アウトプットの効果的な方法が知りたい
  • アウトプットの質をもっと向上させたい

 

著者である樺沢紫苑さんは、SNSをはじめとした様々なメディアでアウトプットを行っているほか、

 

精神科医であることから、本書では科学的な裏付けられたアウトプット術が実践されています。

 

『正しく実行しているのに成果が得られない』『努力を続けているのに、中々結果がでない』といった方におすすめの内容となっています。

インプットとアウトプットの違いを表で解説

実際のアウトプット術を見ていく前に、インプットとアウトプットの具体的な違いを見ていきたいと思います。

 

インプットとは脳内に情報を入れる、いわば「入力」、アウトプットとは脳内の情報を外界に出す、「出力」です。

 

 

私たちのインプットの目的は様々ですが、もし「自分の身のまわりをもっと良くしていきたい」と思うのであれば、

 

アウトプットが必須であることが上記の表からわかります。

 

そして、インプットした情報を効果的なアウトプットに変える方法が、本書には掲載されています、

インプットを効果的にするアウトプットの2つの方法

著者が本書の中である実験を行っています。

 

2013年に発売されたベストセラー「嫌われる勇気」を読んだことのある30人に、

 

「アドラー心理学とはどんな心理学ですか?」と質問したところ、的確に答えられたのはたったの1割の3人だったそうです。

 

この結果が示すところは、私たちはインプットした情報が有意義であっても、インプットしただけでは忘れてしまうということです。

 

本書では、インプットした情報を定着させるためのアウトプット術を掲載しています。

 

そしてそれは人間の脳・体のメカニズムにも深く関係しています。その理由を2つのポイントでまとめました。

1.アウトプットで『長期記憶』に保存する

本書によると人間の脳は、「重要な情報」を長期記憶として残し、そうでない情報は忘れるようにできているといいます。

 

そして「重要な情報」とは、よりアウトプットされた、つまり「よく使用された情報」ということになります。

 

したがって、アウトプットは発信して注目を浴びる、という以外にインプットを定着させる効果があるといえます。

 

逆に、情報をインプットしても、使わなければすぐに忘れてしまう、といえるでしょう。

 

2.覚えたことを忘れない『運動性記憶』

インプットとアウトプットの行動例を見ると、アウトプットには「運動がともなう」ことがわかります。

 

手の筋肉を使って「書く」、顔周りの筋肉を使って「話す」など、「聞く」「見る」より大きく体を使っていることがわかります。

 

アウトプットを行えば忘れない秘訣が、この「運動」にあります。

 

これは自転車や鉄棒でイメージすると分かりやすいと思います。

 

何年も自転車に乗っていなくても、乗り方を忘れないように、運動と共に覚えた内容は忘れにくい記憶として脳内に記録されます。

 

この脳の仕組みはまさに「書いて覚える」「読んで覚える」といったアウトプットに置き換えられるということになります。



アウトプットの質を高める3つのポイント

1.インプットとアウトプットの黄金比を意識する

インプットとアウトプットには一番効果を発揮する割合、いわば黄金比が存在すると本書で言われています。

 

そしてその割合について、コロンビア大学の心理学者アーサー・ゲイツ博士が以下の実験を行っています。

 

◆アーサー・ゲイツ博士の実験

小3から中2までの100人以上の子供たちに、人名年鑑に書かれたプロフィールを覚えて暗記するように指示をしました。

子どもたちに与えられた時間は9分、そのうち覚える時間(インプット)と練習する時間(アウトプット)の割合に応じてグループ分けを行い、効果を測定しました。

その中で最も高い結果を出したのが、約40%を覚える時間に費やしたグループでした。

年長の生徒になると、約30%を覚える時間に費やしたグループが高得点を取りました。

上記の実験結果では、インプットにかける割合は3~4割、アウトプットに6~7割の割合が高いパフォーマンスを発揮することをしめしています。

 

つい暗記に時間をかけがちな方は、積極的に問題を解くことでより高いパフォーマンスを出せるかもしれません。

2.インプット→アウトプットの反復

インプット:アウトプットの比率に関しては3:7がベストであることが前章で分かりました。

 

インプット:アウトプットの割合以外も本書では言及しています。

 

それはインプットとアウトプットを反復させること、つまりインプットはアウトプット前提で行うことが「成長の法則」であるといいます。

 

 

脳科学者として各メディアで活躍されているの茂木健一郎氏は、「脳を活かす仕事術」の神髄は、

 

『喜びの中で「脳の出力と入力のサイクルを回る」ことにほかなりません』と、インプットとアウトプットのサイクルの重要性について言及しています。

 

ぜひインプットの際はアウトプットをセットで実施してみて下さい。

3.フィードバックでさらに定着・発見

インプットはアウトプットとセットで行うとより効果が高いことがこれまででお判りいただけたと思います。

 

しかし、インプットとアウトプットを繰り返しているにも関わらず効果を得られない、という方はフィードバックがちゃんとできていない可能性があります。

 

インプットとアウトプットのサイクルを回すことの重要性について書きましたが、アウトプット後のインプットの前に振り返りが必要不可欠です。

 

主には、アウトプットの効果を評価し、次のインプットに見直し、反省、改善、修正、調整、原因究明などの作業を指します。

実践編:インプットとアウトプットの往復に最適の方法とは

ここまででアウトプットの重要性についてみてきました。

 

とにかく重要なことは以下の2点です。

 

①「インプット」と「アウトプット」を交互に行うこと

 

②実施後、必ず振り返りを設けること

 

個人的にこの2点を最も効率的に実施できる方法は、メモを取ることだと思ってます。

 

メモの一連の作業の流れは「聞く・見る」と「書く」が一体になっており、それだけでインプットとアウトプットの往復ができます。

 

また、『ファクト(事実)→抽象化→転用』というフォーマットでメモを行うことでより深いアウトプットと振り返りを実践することができます。

 

アウトプットを実践される方は、メモの取り方について以下の記事で紹介していますので、ぜひご一読いただければればと思います。

 

メモの魔力要約まとめ ~デジタルノートアプリとライフハックメモ術~

続きを見る

 

 

また、本記事で紹介した『アウトプット大全』もたくさんのアウトプット術が掲載されていますので、気になった方は手に取って実際に読んでみることおすすめします。

 

 

「話す」「書く」「行動する」の各カテゴリにアウトプット術は分野別に分け、いくつかの記事でその内容を紹介していきます。

 

ただ、大切なのは自分の続けやすい方法で少しづつでも実践に移していくことだと思います。

 

アウトプットに移すときとき、この記事が少しでも読んでくれたからの力になれれば幸いです。

 

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

アウトプット実践編① ~能力を引き出す3つの書き方編~

本書の『書く』ことに関するアウトプット術を要約した記事を書きました。

 

「書く」ことでのアウトプットのメリットは何といっても創造性が求められる作業に効果を発揮します。

 

脳科学に裏付けられたその内容を紹介しています。

 

もし当記事で興味を湧いた方はぜひご一読いただければありがたいです!

 

『アウトプット大全』要約 ~能力を引き出す3つの書き方編~

続きを見る

アウトプット実践編② ~話して伝えるアウトプット編~

「アウトプットは難しい」と感じている方は、「話す」ことのアウトプット術から始めてみるのがおすすめです!

 

「話して伝える」ことのメリットは、簡単に始めることができて継続がしやすいこと。

 

そして、自分の思いや誰かの要望を正確に言語化できる能力は、どんな分野の職種でも重宝される点です。

 

以下の記事で「話すアウトプット」のコツを本書の抜粋とともに紹介しています。

自分の意思を主張するための『アウトプット大全』 ~話して伝えるアウトプット編~

続きを見る

アウトプット実践編③ ~最大のアウトプット行動編~

最後に紹介するアウトプット術は「行動」におけるアウトプット術です。

 

ここまで書くアウトプット、話すアウトプットを紹介しました。

 

「行動」のアウトプットの中でお伝えするのは、これらのアウトプットを「楽しく継続させるコツ」です。

 

そしてその極意は、「自分を操作し誘導する」ことにあります。

 

気になる方は是非以下の記事をご一読いただければと思います!

三日坊主を卒業するための『アウトプット大全』 ~最大のアウトプット行動編~

続きを見る




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